父のこころ
シマフィルム、映画24区、シネマカレッジ京都映画『父のこころ』

Story

ストーリー

父が帰ってきた。家族のもとへ、ではなくお世話になった人のために。

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初老の男が、旧い校舎の廊下を歩く ひとつの包みを大切そうに抱えて──

奥村家の主・賢一は9年前、家からいなくなった。仕事の失敗が原因で、故郷である京都と家族を捨てたのだ。賢一を失った妻の葉子は、残された子供の宏志と恵美を女手ひとつで育ててきた。
ある日、賢一を京都で見かけたという連絡が宏志に入る。手がかりをたどるうち、父との再会を果たす宏志。しかし賢一は、家族に会うためではなく、失踪先でお世話になった女性のお骨をその実家に届けるために帰ってきたのだった。

父が帰ってきた理由が自分たち家族と会うためでないことを知り、宏志は複雑な思いを抱きつつも、賢一が京都にいることを恵美に告げる。まもなく結婚を控える恵美は、やるせない思いをぶつけつつも賢一に結納に出席してほしいと打ち明け、家に招き入れる。母の葉子には何も告げずに……。いよいよ奥村家の四人は9年ぶりに揃うのだが──

Introduction

イントロダクション

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壊れてしまった家族はやり直せるのか? 人として筋を通すとは?
すべてをのみこんで一歩を踏み出す、新しい“家族の肖像”がここに誕生します。

壊れてしまった家族が本音をぶつけあい、情と情をからませながら新たな出発を見出すまでを、旧きものと新しきものの交錯する街、京都を舞台に描きます。
名曲「プカプカ」で1970年の日本の若者たちを魅了したシンガー・大塚まさじが、63歳にして映画初主演。言葉にならない“父のこころ”を、味わい深い存在感で演じます。
『時をかける少女』で仲里依紗、『乱反射』で桐谷美玲、『シグナル 〜月曜日のルカ〜』で三根梓と、新人俳優の演出に定評のある谷口正晃監督が、今度は自身の地元である京都を舞台に、オリジナル企画を映画化。決して派手さはないものの、骨太で実直なドラマに仕上げました。
誰の日常にも転がっている、大切なのにめんどうくさい、家族の関係。忘れてしまうことも断ち切ることもできない、家族というしがらみを受け入れて生きてゆくこと。

本作には、“家族”だからこそ味わう愛おしさや哀しみが描かれています。身近なだけに一筋縄ではいかないテーマと向き合いながら、観る者を滲み出る感動へと導きます。
京都を基盤に独自の映画製作・配給を続けるシマフィルムと、新人俳優の育成・起用を得意とする映画24区がタッグを組み、地域に根ざした映画人発掘育成プロジェクトを元に本作を生み出しました。谷口監督の地元・京都を舞台に、若き作り手や俳優とオリジナル脚本を練り、俳優ワークショップを重ねて作り上げた新しい“家族の肖像”がここに誕生します。
父、母、息子、娘…それぞれの立場からの思いが胸に迫り、観た後に語りたくなる。本作は、そんな映画なのです。

Cast / Staff

キャスト・スタッフ

Cast

大塚 まさじ

日永 貴子 古賀 勇希 上西 愛理
美輝 明希 谷 進一 小切 裕太 米田 智貴 岡野 真大 真弓 楠部 知子
福本 清三(『ラストサムライ』)

Staff

監督:谷口 正晃
(『時をかける少女』『乱反射』『シグナル 〜月曜日のルカ〜』)

撮影監督:上野 彰吾(『ごめん』『ぐるりのこと。』『時をかける少女』)
脚本:濱本 敏治・谷口 正晃 音楽:石塚 徹
プロデューサー:志摩 敏樹(シマフィルム) 三谷 一夫(映画24区)
製作・配給:シマフィルム・映画24区
助監督:丸谷 ちひろ|撮影助手:浅川 周・武藤 成美|録音:松野 泉|編集:唐津 正樹|美術:塩川 節子|衣裳:増川 智子|ヘアメイク:南原 香奈子|
製作担当:木村 尚司|アソシエイトプロデューサー:田中 誠一|題字:中川 学

profile

大塚まさじ

大塚 まさじ(主演)› http://www.masaji-o.com/

1950年、大阪府茨木市に生まれる。69年大阪・難波元町に、喫茶「ディラン」を開店。ここに西岡恭蔵、中川イサト、友部正人、加川良等多くの若者たちが集い、現在も継続中の大規模な野外コンサート「春一番」が始まる。71年永井ようと「ザ・ディランⅡ」を結成。「男らしいって解かるかい/プカプカ」でレコードデビュー。74年の解散までに5枚のアルバムを残す。76年「遠い昔ぼくは…」でソロデビュー。以来、毎回趣の異なるアルバムを発表し続けている。85年から、1年で日本を一周する唄の旅、全国ひとり旅ツアーを開始。俳優として、NHK銀河ドラマ「この指とまれ」、NHK連続テレビ小説「芋たこなんきん」に出演。著書にエッセイ集「月の散歩」「月の道標」「旅のスケッチ」などがある。現在FM COCOLOで大塚まさじの番組「MOONLIGHT MAGIC」(毎週金曜19時~20時)を放送中。

谷口 正晃

谷口 正晃(監督)

1966年7月6日、京都市生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒業。89年、卒業制作の短編『洋子の引越し』がぴあフィルムフェスティバルで最優秀16mm賞と最優秀男優賞を受賞。その後、同フェスティバルで出会った篠原哲雄監督に師事して助監督を始め、根岸吉太郎、井筒和幸、滝田洋二郎、平山秀幸といった監督の現場に参加。2010年、仲里依紗を主演に『時をかける少女』で長編映画の監督としてデビュー。同作では第32回ヨコハマ映画祭で新人監督賞を受賞したほか、上海国際映画祭やプチョン国際ファンタスティック映画祭などに招待された。2011年には桐谷美玲がW主演した『乱反射』と『スノーフレーク』が、2012年には三根梓が主演した『シグナル〜月曜日のルカ〜』と『BUNGO〜ささやかな欲望〜』(林芙美子原作・波瑠主演『幸福の彼方』を担当)が公開されるなど、若手俳優たちの初々しい魅力を引き出す作品が続いている。2013年よりシネマカレッジ京都「俳優・演技クラス」講師として俳優指導にもあたり、京都での俳優ワークショップを経て『父のこころ』を監督。

シマフィルム› http://www.shimafilms.com/

京都を拠点に、映画の製作・配給を行う。『風花』(00年/相米慎二監督)、『ぼくんち』(02年/阪本順治監督)の製作に志摩敏樹が参加したことを契機に、志摩の地元、舞鶴を舞台にした『ニワトリはハダシだ』(03年/森﨑東監督)の製作を行う。『おそいひと』(04年/柴田剛監督)、『17歳の風景 少年は何を見たのか』(05年/若松孝二監督)、『かぞくのひけつ』(06年/小林聖太郎監督)を製作。福知山シネマ、舞鶴八千代館の運営にも取り組む。09年より京都市内にシマフィルム京都オフィスを設立し、京都を舞台にしたシリーズ「京都連続」を開始。『堀川中立売』(10年/柴田剛監督)、『天使突抜六丁目』(11年/山田雅史監督)、『太秦ヤコペッティ』(13年/宮本杜朗監督)と立て続けに製作している。

映画24区› http://eiga24ku.jp/

映画製作・配給、映画人材育成、映画や映像を活用した地域プロデュース業務を行う。2011年4月に映画人の育成を目的とした「映画24区ワークショップ」を東京に開講。主要カリキュラムは「俳優」「シナリオ」「地域プロデューサー」の3コース。なかでも映画や映画館を活用したまちづくり・映像教育等に取り組む「地域プロデューサーコース」は映画業界では他に例がなく、多方面から注目されている。これまでに手掛けた映画製作作品としては『傷跡』(11年/冨樫森監督)、『1+1=1 1』(12年/矢崎仁司監督)。2013年は『夏がはじまる』(13年/冨樫森監督)、『砂をつかんで立ち上がれ』(13年/藤澤浩和監督)、『乙女のレシピ』(13年/三原光尋監督)の3本が公開。

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